予実管理とは|目的から実行方法、ポイントまで全て分かりやすく解説

2021.12.22
予実管理とは|目的から実行方法、ポイントまで全て分かりやすく解説

予実管理とは予算と実績の対比を把握することで、企業としての働きを効率化するためには必須の業務といえるでしょう。では、そんな予実管理はどのように行うのでしょうか。

 

この記事では、予実管理を行う目的やポイント、予実管理の実行方法などを中心に解説していきます。ぜひ最後までご覧ください。

予実管理とは

予実管理とは文字通り、企業の「予算」と「実績」を管理することを意味します。企業で設定した「予算」に対して、どのくらいの利益を得られたかなどの「実績」を見比べていけば、企業としての目標達成率を視認化することが可能です。

 

予実管理を行えば、経営活動の効率化につながるだけでなく、目標と実績が明確化することによる従業員のモチベーションアップも期待できるでしょう。企業が経営目標を達成するためには、予実管理が非常に大切です。

予実管理を行う目的

予実管理は、企業の最終的な経営目標を達成するために行われるものです。一般的に、企業では経営目標が設定されています。将来的に自社がなりたい姿を明確化できれば、目標に対してどこまで実績が追いついているのか、最終目標にどこまで近付けているのかを把握することが可能です。

 

しかし、この経営目標は「企業を大きく成長される」というような言葉だけでは意味がありません。「大きく」の定義は人によって異なるので、社員ごとにゴールの認識が変わってしまいます。

 

そこで、第三者でも理解しやすくなる「数値」を用いた経営目標の設定が大切です。この経営目標を数値で管理するためにも、予実管理が重要とされています。

 

中には、予実管理を行うこと自体が目的となってしまっている企業も存在するため、予実管理はあくまでも経営目標を達成するための手段に過ぎないという点は念頭に置いてください。

予実管理のポイント

ここからは、予実管理を実際に行う際のポイントを6つ解説していきます。6つのポイントとは、以下の通りです。

 

  • 低すぎる予算設定をしない
  • 予実のズレは必ず原因を究明する
  • 必要に応じて予算の修正をする
  • 細かい差異を気にしすぎない
  • リアルタイムで数字を把握する
  • 定期的に実行する

 

予実管理を実行する際には、今から解説するポイントに注意して行うようにしてください。

低すぎる予算設定をしない

予実管理を行う際には、目標を達成しやすくしたいからといって、低すぎる予算を設定するのは避けましょう。しかし、だからといって高すぎる数値を予算に設定するのも良くありません。

 

そもそも、予実管理は企業の経営目標を達成するために、定量化されたデータをもとに予算と実績を比較する業務です。

 

そのため、明らかにデータをもとにしていない予算設定は意味がありませんし、最悪の場合経営状況を悪化させてしまう危険性もあります。予実管理では、データをもとに適切な予算設定をすることが大切です。

予実のズレは必ず原因を究明する

企業活動の結果はさまざまな要因に作用されるので、企業活動の成果は約束されたものではありません。企業活動を行う上では、どうしても「予算」と「実績」のズレは起きてしまうでしょう。

 

予実のズレが起きた場合には、必ず原因を究明する必要があります。予実のズレの原因を究明できれば、どのように改善すれば予実のズレを無くせるのかといった改善策を明確にすることが可能です。

 

企業の経営目標を達成するためにも、予実のズレに関する原因は早めに究明するようにしましょう。

必要に応じて予算の修正をする

企業を取り巻く環境は刻一刻と変化するため、予実管理で設定した予算は、市場の状況次第では修正する必要も出てくるでしょう。

 

例えば、近年では新型コロナウイルスの感染拡大によって、飲食業界や航空業界、観光業などは大打撃を受けています。このような不測の事態は誰も予測できていませんでした。

 

そのため、環境の変化などに応じて予算修正することで、数値としての目標は改善できます。根本の経営課題の解決にはつながりませんが、リスクを減らすという意味でも予算の修正は大切です。

細かい差異を気にしすぎない

予実管理では、細かな差異を気にしすぎる必要はありません。例えば、予実の差異が1%の内容と20%の内容では、大幅な改善が期待できる20%の内容の差異を埋めた方が良いでしょう。

 

もちろん1%の差異も気にするべきではありますが、リソースが限られている企業という組織の中では、分配できる業務に限りがあります。そのため、差異を大幅に修正できる業務に人員を充てた方が、経営活動が効率的になる可能性が高いです。

リアルタイムで数字を把握する

先ほども解説した通り、市場は環境や競合企業の動向などによって大きく変化します。時間が経過するにつれて数字が持つ意味の鮮度は劣化していくので、いつまでも古い情報を頼りに予実管理をしていては、市場の変化に対応できません。市場の変化に素早く対応するためにも、数値はリアルタイムで把握しておきましょう。

定期的に実行する

よりリアルタイムな予実管理をするためには定期的な情報更新が必要なので、予実管理では決められた期間でデータを集計する必要があります。

 

可能であれば、月に1度は予実管理を行うべきです。その月の予実差を確認して改善策が見出せれば、次月には改善策をもとにして予実のズレを軽減できるようになるでしょう。どうしても忙しくて予実管理が行えない月がある場合には、従業員同士でデータの共有だけでもできるようにしておくと良いです。

予実管理の実行方法

予実管理を行うポイントについて解説していきましたが、具体的にはどのように実行していけば良いのでしょうか。ここでは、予実管理の実行方法を見ていきましょう。

 

  • 目標を設定する
  • 必要なデータを集めて分析する
  • 予算を決める
  • 月ごとに決算して精度を上げる
  • 分析して改善する

 

予実管理は、主に上記の流れで行われます。それぞれのステップについて説明していくので、参考にしてみてください。

目標を設定する

予実管理は特定の目標を達成するために行われます。目標決定の段階では、企業としての成長性や市場の動向などの要素を考慮した上で目標を設定してください。また、現実的に不可能ではない範囲の目標を「数値」で設定するという点にも気をつけましょう。

 

目標が数値で明確になれば、従業員も目指す先が分かりやすくなってモチベーションが上がるでしょう。また、目標のために行うべきタスクなども把握しやすくなるため、業務効率のアップも期待できます。

必要なデータを集めて分析する

目標を達成するためには、データを集めて分析しながら予算を設定する必要があります。ですので、予算を設定する前にまずは、過去の実績を抽出してまとめてください。ビジネスの閑散期や繁忙期ごとに、人気の商材の売上点数や購入客数などのデータを集めます。また、その時期の業界の景気や市場の動向などもチェックしておくと、より具体的なデータ分析ができるでしょう。

予算を決める

必要なデータを分析したら、分析したデータをもとに具体的な予算を決めてください。予算を決める際には、売上や利益を考慮した上で決めることも大切です。

 

また、予算計画の際には、経費もきちんと確認しておくようにしましょう。売上原価はもちろんのこと、販売にかかる費用の計上も忘れないでください。特に、部署単位で計上する経費は巨額なものになりがちです。

 

安定した経営体制を構築するためにも、本当に必要な経費であるかどうかをしっかりと精査しましょう。

月ごとに決算して精度を上げる

前述の通り、予実管理はできるだけ月ごとに実施するようにしてください。月ごとに予実管理すれば、定期的に正確な数値を管理できて、ビジネスの軌道修正がしやすくなります。

 

中には、年単位でしか予実管理していないという企業もありますが、それでは予実の差異に気付くのが遅れてしまう可能性が高いです。問題が山積みになっていると、気が付いたときには既に収拾がつかない状態になっていたという事態にもなりかねません。予実の差異を最小限に抑えるためにも、月ごとに予実管理をすることがおすすめです。

分析して改善する

予実を比べてみて、大きな差異があれば必ず分析して原因を把握しましょう。その差異が一時的な影響のものなのか、もしくは長期的に影響が出るものなのかで必要な改善策が異なります。改善策を考える際には、企業の軸となっているビジネスから改善策を考えるのが効果的です。

 

また、改善策を考えたら、実行することまでスキームに入れることを忘れないでください。

せっかく考えた改善策も、実行に移さなければ価値がありません。考えた改善策は必ず実行するようにしてください。

 

予実管理にはツールの活用がおすすめ

細かな数値を管理する予実管理は、ツールを活用するとよりスムーズに行えるようになります。ここでは、予実管理ツールを利用するメリットを3つ解説するので、見ていきましょう。

データの集計・分析作業がスムーズになる

予実管理は人力で行うことも可能ではありますが、事業規模が大きくなればなるほど、情報量が多くなり、人力でデータを管理するのは難しくなっていくでしょう。

 

予実管理に関わるデータは、ツールを利用して管理すればデータの集計や分析がスムーズに進められます。さまざまな媒体で保存されているデータを一括にまとめて管理できるため、求めているデータをすぐに取り出すことが可能です。

部署を超えたデータの共有も簡単にできる

ツールを活用すれば、部署を超えたデータ共有が簡単に行えます。データを一元管理しているため、一つのデータを社員全員で共有・編集することが可能です。

 

ツールによっては操作方法が難しい場合もありますが、直感的に操作できるツールを導入すれば、パソコン操作が苦手な社員でも操作に手間取る心配はないでしょう。

リアルタイムの情報更新で予実のズレがすぐに把握できる

予実管理ツールではデータがリアルタイムで更新されるため、誰でも最新のデータを参考に予実管理を行うことが可能です。

 

予実管理はできるだけ最新のデータを分析することが重要になるので、ツールを活用してリアルタイムの情報を確認できるようになれば、より正確なデータをもとにした予実管理を行えるようになるでしょう。

 

また、情報が伝わるまでのラグが少なくなるので、社員同士の予実に関わる認識のズレも起きにくくなるでしょう。

予実管理をツールで行うならScale Cloud

予実管理をツールで行うのであれば、ぜひ「Scale Cloud」をご利用ください。Scale Cloudは、ビジネスをより効率的に進めるためのビジネスツールです。Scale Cloudには以下のようなメリットがありますので、ぜひツール選びにお悩みの方は参考にしてみてください。

バラバラのデータを自動で集約・統合できる

Scale Cloudは、バラバラに管理している予実管理のデータを自動的に集約・統合することが可能です。データは多ければ多いほど集約するのは大変ですが、自動で集約できれば、いちいちデータを入力し直す手間がありません

 

必要な情報が一箇所にまとまっていれば、情報を簡単に見つけられてデータ管理も行いやすくなります。必要なデータを探すまでの無駄な時間を省けて、業務を効率的に進めやすくなるでしょう。

直感操作で特別なスキルが必要ない

Scale Cloudは、誰もが操作しやすいシステムで構築されています。ビジネスツールは操作が難しいものも多いですが、Scale Cloudでは高度なスキルが必要ありません。

 

社員に研修や教育をする必要もないので、スムーズに導入しやすいでしょう。また、メンテナンスも簡単なので、企業内で定着させやすいです。

まとめ

予実管理とは、企業の「予算」と「実績」を管理することです。予算に対しての実績を把握できれば、企業としての目標達成率が明確化します。

 

予実管理を行う際には、以下の流れで実行しましょう。

 

  • 目標を設定する
  • 必要なデータを集めて分析する
  • 予算を決める
  • 月ごとに決算して精度を上げる
  • 予算と実績の差を確認する
  • 分析して改善する

 

また、適切な予算を設定する、予実のズレが起きた場合には原因を究明する、リアルタイムで数字を把握する、などのポイントに注意しながら行うようにしてください。

 

効率的に予実管理を行うためには、ツールを活用するのがおすすめです。ツールを利用すれば、データの集計や分析作業がスムーズになり、部署を超えたデータ共有ができるようになります。予実管理ツールをお探しの方は、ぜひScale Cloudをご検討ください。

監修者

広瀬好伸
株式会社ビーワンカレッジ 代表取締役社長

プロフィール

京都大学経済学部卒、あずさ監査法⼈にてIPO準備や銀⾏監査に従事。
起業後、公認会計⼠・税理⼠として、上場企業役員、IPO、M&A、企業再⽣、社外CFOなどを通じて600社以上の事業に関わる。

公認会計士、 IPOコンサルタント、社外役員として計4度の上場を経験。
株式会社i-plug社外役員、株式会社NATTY SWANKY社外役員。

成長スピードの早い企業におけるKPIマネジメントやファイナンス、上場準備や上場後の予算管理精度の高度化といった経験を踏まえ、KPIのスペシャリストとして、日本初のKPIマネジメント特化SaaS「Scale Cloud」の開発・提供やコンサルティングに注力。
従来のマネジメント手法を飛躍的に進化させ、企業の事業拡大に貢献中。

講演実績

株式会社セールスフォース・ドットコム、株式会社ストライク、株式会社プロネクサス、株式会社i-plug、株式会社識学、株式会社ZUU、株式会社あしたのチーム、ジャフコグループ株式会社、トビラシステムズ株式会社、株式会社琉球アスティーダスポーツクラブなどの主催セミナー、日本スタートアップ支援協会などの経営者団体、HRカンファレンスなどのカンファレンス、関西フューチャーサミットなどのスタートアップイベントなどにおける講演やピッチも実績多数。

論文

『経営指標とKPI の融合による意思決定と行動の全体最適化』(人工知能学会 知識流通ネットワーク研究会)

特許

「組織の経営指標情報を、経営判断に関する項目に細分化し、項目同士の関連性を見つけて順位付けし、経営に重要な項目を見つけ出せる経営支援システム」(特許第6842627号)

アクセラレーションプログラム

OIH(大阪イノベーションハブ)を拠点として、有限責任監査法人トーマツ大阪事務所が運営するシードアクセラレーションプログラム「OSAP」採択。

取材実績

日本経済新聞、日経産業新聞、フジサンケイビジネスアイ、週刊ダイヤモンド、Startup Times、KANSAI STARTUP NEWSなど。

著書

『飲食店経営成功バイブル 1店舗から多店舗展開 23の失敗事例から学ぶ「お金」の壁の乗り越え方』(合同フォレスト)

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