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KPI管理に役立つツールを紹介|KPIを設定するポイントや活用事例は?

2021.10.28
KPI管理に役立つツールを紹介|KPIを設定するポイントや活用事例は?

KPIの導入を考えている、KPI設定をしているけど手間がかかってしまうという方の中には、KPI管理ツールを利用したいと考えている人も多いでしょう。

ここでは、KPI管理ツールとは何か、KPI管理ツールのメリットデメリット、KPI管理に役立つツールなどを解説していきます。

KPI管理ツールを導入したい、自社にあった管理ツールを選びたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。

KPI管理ツールとは

KPI管理ツールは、データの一括管理や情報共有などが簡単にできる、KPIを行っていく上で役立つツールです。

そもそもKPIとは、Key Performance Indicatorの略であり、日本語では「重要業績評価指標」と訳されます。KGIと呼ばれる企業の最終目標に至るまでのプロセスを指していて、簡単にいうと中間目標のようなものです。

「◯ヶ月以内に売上を◯円上げる」というのが最終目標(KGI)だとしたら、KPIは目標を達成するために必要な事項で、例としては「◯ヶ月以内に成約率◯%上げる」などが挙げられます。

KPI設定の重要性

KPIを設定すると、企業としての目標を社員に共有できるだけでなく、業務パフォーマンスの向上も望めます。

最終目標となるKGIを設定することで、そこに至るまでに必要なタスクや業務が明確化できれば、余計な業務に手をつける心配がなく無駄がありません。また、タスクの優先度が分かれば、社員もどの業務から手をつければ良いのかが理解できて、作業効率が上がります。

さらに、期限が厳しいタスクなどは部署を越えて協力していくなど、社員同士のコミュニケーションにもつながるでしょう。目標に向かって企業全体で協力していけば、社員のモチベーションも向上します。

KPI設定のポイント

KPI管理ツールについて紹介する前に、まずはKPI設定のポイントについて解説していきます。KPI管理ツールを使ったとしても、KPI設定がうまくいかなければ本末転倒です。

ここではまず、KPI設定のポイントについて4つ紹介していきます。

  • 目的は明確で定量化できるものにする
  • KPIは共有して全体の意識を統一
  • KPIは単純で分かりやすくする
  • KPIはKGIにつながるように設定する

各ポイントについて解説していくので、見ていきましょう。

目的は明確で定量化できるものにする

KPIを設定する際には、目的を明確で定量化できるものにする必要があります。例えば、「WEBサイトの訪問者数を上げる」というKPIだった場合、いつまでに行えばいいのか、どれくらい上げれば目標達成なのかといった部分が不明瞭で、社員もどこまで頑張れば良いのか分からずやる気をなくしてしまうでしょう。

KPIは、どれくらいの期間でどれだけの数値を上げるのかなど、期間と数値で明確に設定するようにしてください。目的がハッキリしていないと、個人による認識の違いなどから無駄な作業を行ってしまう可能性もあります。具体的かつ認識の違いが生まれない数値を設定するようにすると良いです。

KPIは共有して全体の意識を統一

KPIは社内で共有することに意味があります。経営層だけ目標を掲げていても、社員は何をすれば良いのか分かりません。

最終目標(KGI)は何か、KGIを達成するためにはどんなプロセス(KPI)で進めていけば良いのか、などを必ず社内で共有してください。

同じ目標に向かって企業全体で意識を統一しながら協力すれば、社員のモチベーションも向上しますし、社員同士の協力もしやすくなります。KPIは社内全体で共有するということを忘れないようにしましょう。

KPIは単純で分かりやすくする

KPIは社内全体で共有するため、全員が分かりやすいように設定しなければいけません。せっかく共有をしたのにKPIが理解できていない人が多いとなれば、設定した意味がないでしょう。

KPIは単純で分かりやすく、誰にでも理解できるようにしてください。前述の通り、個人によって解釈の違いが生まれる目標にならないように注意することも大切です。

すぐに理解できる目標でありながら、解釈の違いが生まれない具体的な数値で設定するのが、KPI設定のコツとなります。

KPIはKGIにつながるように設定する

KPIはあくまでも中間目標であり、最終的なゴールはKGIです。そのため、KPIを順番に達成していくとKGIに辿りつくように設定する必要があります。

KPI設定を行う際は、まずKGIを設定してください。最終目標が明確になったところで、そこまでの道筋となるKPIを検討します。KPIを設定したら、そのKPIの先にKGIがあるかを必ずチェックしましょう。

道筋をしっかり辿れているかを視覚的に分かりやすくするためには、KPIツリーの作成がおすすめです。KGIから枝分かれするようにKPIを表現してくれるため、しっかりと導線がつながっているかを確認しやすいというメリットがあります。

KPI管理ツールのメリットデメリット

KPI管理ツールは便利で使いやすいという魅力がありますが、メリットがあれば当然デメリットもあるでしょう。

ここでは、KPI管理ツールのメリットデメリットをそれぞれ分かりやすくまとめました。KPI管理ツールの導入を考えている方は、メリットデメリットを両方理解した上で、しっかりと検討してください。

メリット

KPI管理ツールのメリットは、主に以下の3つです。

  • さまざまな媒体で保存されているデータを一括管理できる
  • 必要なデータだけを抽出して分析できる
  • データが簡単に可視化できる
  • 社内でデータを共有できる

社内データはExcelやTxtなど、さまざまなフォーマットで保存されているというケースも多いですが、KPI管理ツールではそういったデータをまとめて、一元管理ができます。また、管理ツールの種類によってはExcelなどと連携できるため、新しくツールに入力しなおす必要がありません。

さらに、管理しているデータの中から「日付や期間で指定して検索する」など、必要な情報のみを抽出して分析することも可能です。データ管理やレポート作成などが行いやすくなり、作業を効率化できます。ツールを活用すれば、データのグラフ化なども簡単に行えて、情報を視覚化しやすいです。

また、データはリアルタイムで更新されるため、社内でデータを共有しやすく、部署に関係なくKPI管理に必要なデータを入手できます。

デメリット

KPI管理ツールのデメリットとしては、以下の3点が挙げられます。

  • すぐに効果が得られるとは限らない
  • データを生かしきれない可能性がある
  • データの精度を確認する必要がある

KPI管理ツールを導入したからといって、すぐに効果が得られるわけではありません。データの管理や可視化をするのには役立ちますが、業務そのものの進行をサポートするわけではないので、業務は通常通り進めていく必要があります。

そもそもKPI自体がすぐに効果が現れるものではないので、管理ツールを導入したからといって、急激にKPIの効果が出始めるといったメリットはありません

また、データの一括化や可視化ができても、データを利用する人が理解できていなければ、データを生かしきれないでしょう。データを分析するまでの過程をサポートしてくれますが、データを読み解くのは社員であるということを頭に入れておいてください。

また、管理ツールにデータを移行する際は、データの精度についても確認しておくと良いです。データが古いと分析しても高い精度は保証できないため、できるだけ最新の情報を手に入れておく必要があります。データを管理する際は、データの精度も確認しておきましょう。

KPI管理に役立つツールの種類

KPI管理のメリットデメリットについて紹介していきましたが、ここからはKPI管理に役立つツールの種類を3つ紹介します。

  • エクセル・スプレッドシート
  • BIツール
  • SFA/CRM

それぞれのツールの特徴などを解説していくので、ぜひご覧ください。

Excel・スプレッドシート

普段から業務上で利用されることが多いExcelやスプレッドシートですが、KPI管理にも利用可能です。普段から使われているツールなので新しく使用方法などを覚える必要がなく、すぐに利用できるというのが大きなメリットでしょう。

KPI管理を行う際の数値入力や進捗率の計算などで数式が使えて、時間短縮ができるというのも魅力の1つです。

BIツール

BIツールはデータ分析などに特化したツールで、KPI管理をする際に便利な機能が数多く搭載されています。

ツールによって機能の違いなどはありますが、基本的にはKPIに関するデータなどを入力することで、データの可視化や分析がしやすくなるというのがメリットです。

さらに、進捗状況をリアルタイムで確認できる、Excelなどとデータの連携ができる、コミュニケーションツールと連携できるといった機能が搭載されているツールもあります。テンプレートが用意されているため、BIツールを使ったことがない人でも利用しやすいです。

KGIなどの他の指標に関するデータ管理も同時にしやすいといった点から、KPIそのものをこれから導入したいと思っている企業にもおすすめできます。

SFA/CRM

SFA(営業支援)ツールやCRM(顧客関係管理)ツールは基本的にマーケティングに活用されるもので、顧客情報管理などに適しています。そのため、営業職やマーケティング職でKPI管理を行いたいという場合に役立つでしょう。

SFAでは、顧客情報の一元管理や営業担当者ごとの案件管理、営業担当者の業務プロセスを見える化する行動管理などの機能が利用できます。

CRMはSFAと同様に顧客情報の一元管理ができる他、リスト化した顧客へのメールなどの配信機能、顧客からの問い合わせ内容の管理などが可能です。

社員の行動を把握することによる業務状況の共有、顧客リストの情報管理やデータ分析などが容易にできるようになるので、KPIも高い精度で行えるようになります。

KPI管理ツールの選び方

KPI管理ツールはいくつか種類がありますが、どのツールが自社に向いているのかが分からないと悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

ここでは、KPI管理ツールの選び方について解説します。KPI管理ツールは、以下の4つのポイントに注目して選ぶと良いです。

  • 課題を明確にし、目的に合ったツールを選ぶ
  • 知識がなくても操作できるツールを選ぶ
  • 数値がリアルタイムに計測できるツールを選ぶ
  • データの振り返りがしやすいツールを選ぶ

各ポイントを解説していくので、ぜひご覧ください。

課題を明確にし、目的に合ったツールを選ぶ

KPI管理ツールを選ぶ際には、まず企業の目的や課題を明確にする必要があります。KPI管理ツールは、目標達成に向いているタイプと、人事制度を運営する際に役立つタイプがあるので、目的に合わせて選ぶと使いやすいでしょう。

目標達成用のツールでは、高い目標を達成するためのサポートをしてくれて、社員モチベーションの向上や能力を引き出してくれる効果が期待できます。

人事制度運営用のツールでは、社員データの管理や整理ができるだけでなく、人事評価なども行いやすくなるため、ツールを人事に役立てたいという場合におすすめです。

知識がなくても操作できるツールを選ぶ

KPIは社内全体で共有していく必要があるため、社員が使用しやすいツールでなければ、教育や研修に手間がかかってしまいます。そのため、直感的に操作できるようなデザインや仕様になっていることが重要です。

Excelやスプレッドシートなどは使い方を説明する手間がなくて簡単ですが、KPIに特化している訳ではないので、KPIに特化した管理ツールで使いやすいものを選ぶのもおすすめできます。

数値がリアルタイムに計測できるツールを選ぶ

KPIを行っていく上では、データの精度が重要です。古いデータや間違ったデータでは、KPIを設定するのが難しいですし、精度も下がってしまいます。そのため、KPIに必要な情報や数値をリアルタイムで計測できるツールを選ぶと良いです。

また、データの共有もリアルタイムで行えるものを選ぶと、社内共有も楽になります。 KPIに必要なデータや部署ごとの進捗状況などが、リアルタイムで誰でも見れるようになれば、KPI管理がさらに効率的に行えるようになるでしょう。

データの振り返りがしやすいツールを選ぶ

KPIでは、データの振り返りがしやすいかどうかというのも大切です。KPIでは今まで計測したデータや今まで実行したKPI管理に関するデータを参考にするケースも珍しくないので、データの振り返りがしやすいツールを選ぶと使いやすいでしょう。

また、データばかり豊富になっても必要な情報を見つけにくいため、必要なデータのみを絞り込んで表示できる機能がついているツールを選ぶと、よりKPI管理がしやすくなります。

おすすめのKPI管理に役立つツール

KPI管理ツールの選び方が分かっても、種類が多くて自社に合ったものを見つけられないという方もいるでしょう。

ここでは、KPI管理に役立つおすすめのツールを4つ紹介します。

  • スプレッドシート
  • Tableau
  • DOMO
  • Scale Cloud

それぞれのツールの特徴を見ていきましょう。

スプレッドシート

先ほども紹介しましたが、スプレッドシートはKPI管理にも利用可能です。新たに使い方などを説明する手間もなく使いやすい、数式を組めばデータ入力などがしやすい、社内で共有しやすい、Googleアカウントさえあれば無料で誰でも利用できるという魅力があります。

しかし、KPI管理に特化したツールではないため、KPIに関するサポートなどはあまり期待できません。

Tableau

対象 コース 価格/年
チーム&企業向け Tableau Creator 102,000円
Tableau Explorer 51,000円
Tableau Viewer 18,000円
個人向け Tableau Creator 102,000円

参照URL:Tableau公式サイト

Tableauは、データ管理や分析、レポート作成などができるBIツールです。フィルタリングで簡単に必要なデータを取り出せる、分析内容に合わせたチャートタイプを使用すればデータがより分かりやすく見える化できる、サーバーの自動更新ができるなどのメリットがあります。

一方で、料金が高いのがデメリットです。お金にあまり余裕がない企業やこれからビジネスを立ち上げていきたいスタートアップ企業、個人で利用したい方などは、利用を躊躇してしまいかねません。

安い料金のツールを利用したい場合には、Tableauの利用は難しいでしょう。

DOMO

コース 価格
データ統合 お問い合わせ
BI・データ分析 お問い合わせ
インテリジェントAPP お問い合わせ
エンベット アナリティクス お問い合わせ

参照URL:DOMO公式サイト

DOMOはさまざまなデータを統合して分析できる、BIツールです。拡張子や保存形式が異なるデータを一つにまとめて一元管理できる、管理しているデータを可視化して分析しやすくする、顧客が持つデータを統合できる、操作が簡単などのメリットがあります。

DOMOはマーケティングデータの集約にはあまり力を入れていないため、マーケティング業界や部門で使用したい、マーケティングにも活用したいという方には向いていません。また、DOMOのダッシュボードでのみ表示されるため、エクスポートなどができないというデメリットがあります。

Scale Cloud

月額料金 コース 追加料金
50,000円 導入支援プログラム 300,000円
50,000円 運用支援プログラム 150,000円

KPI管理に特化したツールで、カスタマイズ性の高いKPIツリーの作成が可能です。バラバラに管理されているKPIデータを自動で集約して統合できる、部署の壁を越えて企業全体で情報管理やデータ分析が可能、今現在特に優先すべきタスクが分かる、直感操作で利用しやすいなどのメリットがあります。

また、大きなメリットとして挙げられるのが、料金の安さです。KPI管理ツールの中でも特に安く、これから企業を立ち上げる、個人で使用したいという方でも導入できます。

デメリットとしては、タブローやドーモなどのBIツールと比べると、グラフィカルにデータを表現するのが得意ではないという点が挙げられますので、注意してください。

まとめ

KPI管理ツールは、KPIを行っていく上で必要なデータ管理や情報共有などが簡単にできるツールです。

KPI管理ツールを使うと、以下のようなメリットが得られます。

  • さまざまな媒体で保存されているデータを一括管理できる
  • 必要なデータだけを抽出して分析できる
  • データが簡単に可視化できる
  • 社内でデータを共有できる

KPIはアナログで行うこともできますが、より効率的に行うためにはKPI管理ツールの利用がおすすめです。

KPI管理ツールを選ぶ際には、企業の目的に合っているか、直感的に操作しやすいか、数値がリアルタイムで計測できるか、データの振り返りがしやすいかなどに注目して選ぶと良いでしょう。

KPI管理ツールの導入を検討している方は、記事を参考に自社に合ったツールを探してみてください。

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監修者

広瀬好伸
株式会社ビーワンカレッジ 代表取締役社長

プロフィール

京都大学経済学部卒、あずさ監査法⼈にてIPO準備や銀⾏監査に従事。
起業後、公認会計⼠・税理⼠として、上場企業役員、IPO、M&A、企業再⽣、社外CFOなどを通じて600社以上の事業に関わる。

公認会計士、 IPOコンサルタント、社外役員として計4度の上場を経験。
株式会社i-plug社外役員、株式会社NATTY SWANKY社外役員。

成長スピードの早い企業におけるKPIマネジメントやファイナンス、上場準備や上場後の予算管理精度の高度化といった経験を踏まえ、KPIのスペシャリストとして、日本初のKPIマネジメント特化SaaS「Scale Cloud」の開発・提供やコンサルティングに注力。
従来のマネジメント手法を飛躍的に進化させ、企業の事業拡大に貢献中。

講演実績

株式会社セールスフォース・ドットコム、株式会社ストライク、株式会社プロネクサス、株式会社i-plug、株式会社識学、株式会社ZUU、株式会社あしたのチーム、ジャフコグループ株式会社、トビラシステムズ株式会社、株式会社琉球アスティーダスポーツクラブなどの主催セミナー、日本スタートアップ支援協会などの経営者団体、HRカンファレンスなどのカンファレンス、関西フューチャーサミットなどのスタートアップイベントなどにおける講演やピッチも実績多数。

論文

『経営指標とKPI の融合による意思決定と行動の全体最適化』(人工知能学会 知識流通ネットワーク研究会)

特許

「組織の経営指標情報を、経営判断に関する項目に細分化し、項目同士の関連性を見つけて順位付けし、経営に重要な項目を見つけ出せる経営支援システム」(特許第6842627号)

アクセラレーションプログラム

OIH(大阪イノベーションハブ)を拠点として、有限責任監査法人トーマツ大阪事務所が運営するシードアクセラレーションプログラム「OSAP」採択。

取材実績

日本経済新聞、日経産業新聞、フジサンケイビジネスアイ、週刊ダイヤモンド、Startup Times、KANSAI STARTUP NEWSなど。

著書

『飲食店経営成功バイブル 1店舗から多店舗展開 23の失敗事例から学ぶ「お金」の壁の乗り越え方』(合同フォレスト)

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