チーム運営で失敗しないためのポイントを徹底的に解説!

2022.03.11
チーム運営で失敗しないためのポイントを徹底的に解説!

近年日本のビジネスシーンでは、「チーム」の運営が重要視されています。チームとは、全員で同じ目的のために協力し合う関係です。

 

しかし、チーム運営とだけいわれても、「具体的にどのようにチームを運営していけば良いのか」、「そもそもビジネスの場面でなぜチームが重要とされているのか」など、さまざまな疑問が浮かぶ方もいると思います。

 

そこで今回の記事では、ビジネスにおけるチームとは何なのか、運営をする際は何に気を付ければ良いのかなど、チーム運営に関する詳細を徹底的に解説していきます。これからチームの運営に携わる方などは、ぜひ参考にしてみてください。

ビジネスでのチームとは

組織行動学を提唱するジョン・R・カッツェンバックはビジネスでのチームに関して、このように定めました。

 

”ある特定の目的のために多様な人材が集まり、

協同を通じて、相乗効果を生み出す少人数の集合体。”

 

簡潔に表現すると、個人では達成が難しい課題を解決するために、協力し合う関係性と表現できます。全員が同じ方向を向いて、1つの目的のために進んでいくことで、初めて「チーム」と呼べるようになるのです。

 

このような集団を作ることで、互いの能力を活かした相乗効果が生まれます。

グループとの違い

目的のために複数名が集まると「グループ」と呼ばれますが、「グループ」の場合は全員が同じ目標に向かっているとは限りません。

 

また、結果につながるかどうかは個々の能力に依存します。「グループ」では集団として結果を上げるために、適切なメンバーが集まっているとは限らないためです。

 

一方で「チーム」の場合は、ある目標のため、最大限の能力を発揮できるようにメンバーが構成されることが多い傾向にあります。チームでは個人の能力ではなく、全体として成果を発揮することが重視されているのです。

 

組織行動学において、「チーム」と「グループ」は明確に区別されているのです。

今の日本でチームが重要視される理由

今の日本では、チームという概念がこれまでよりも重要視されています。その理由として、チームとして業務を遂行する最大のメリットである「生産性向上」を行う必要があることが挙げられます。

 

これまでの日本では、縦割りの労働環境が強く作用しており、それによって起こる無駄な長時間労働や、非効率的なチーム運営が起こっていました。しかし、近年ではそれが問題視されるようになってきたため、チーム運営が注目され始めたのです。

 

加えて、「チームの和を乱してはいけない」「調和を重んじる」という日本独特の感覚が、「チーム」という概念そのもののメリットを潰してしまう傾向にありました。しかし、欧米などではそれぞれの特性を活かして、チームとして最大の成果を出すための環境が構築されています。

 

ビジネスのグローバル化が進む中で、日本が世界に遅れを取らないためにも、グループとは違ったチームとしての理想的な運営が重要視されているのです。

チームの力を最大限に生かすためには

それでは、実際にチームとしての力を最大限に発揮するためにはどのようなことに気を付けていけば良いのでしょうか。ここからは、チームとしての力を発揮するための方法を4つ紹介していきます。

 

  • ゴールを明確にする
  • タスクを共有する
  • 幅広い人材を集める
  • 仕事の進め方を統一する

 

それぞれの項目について詳しく解説していくので、見ていきましょう。

目標を定めてゴールを明確にする

まずは、全員が同じ目標を共有して、ゴールを明確にすることが大切です。

 

明確な目標が定まっていないと、チームとしてまとまることはできません。目標がチームとして目指す方向を明確にしてくれるため、目標がないと全員が別の方向を向いてしまい、力が発揮できなくなってしまいます。

 

そのため、目標の共有により全員の意識を統一することが大切になってくるのです。

 

もし個々人に対してのノルマや目標を設定する際は、まずチーム全体としての目標を設定した後に行うようにしてください。これからチームを結成する場合は、目標は必ず最初に設定するようにしましょう。

目標を達成するために行うべきタスクを共有する

全員の目標が統一できたら、次に行うべきなのが目標までのタスクの共有です。ゴールだけでなく、その過程も共有していなければチームとしての力を存分に発揮できるとはいえません。

 

タスクの共有を行うことによって、お互いの業務効率や生産性が向上してチームとして最大限に力を発揮できるようになるのです。

 

チームのメンバーには、ゴールまでに必要なタスクや達成しなければいけない期限などをしっかりと共有して、チームの生産性が高まるようにしましょう。必要なタスクの洗い出しや共有には、ツールなどを活用しながら進めていくと効率的に行うことが可能です。

幅広く人材を集めて個性を活かす

チームとしての力を活かすためには、幅広い人材を集める必要があります。ただ集まったメンバーで業務を行うだけでは、高い生産性は望めません。複雑な業務を遂行していくためには、さまざまな人材の個性を生かす必要があるのです。

 

性別、年齢、人種、特技など、多くの観点から集めた人材の個性を活かすことで、チームとしての相乗効果を生み出せます。

 

これからチームメンバーを集める際は、固定観念に囚われず、さまざまな人材の個性を活かすことを意識しましょう。

仕事の進め方を統一する

効率良くチームとしての成果を上げるためには、仕事の進め方を統一する必要があります。

タスク共有とも共通しますが、メンバー間の進め方に大きな違いがあると、チーム間で業務の分担ができない、チームの中で効率的に仕事ができる人とできない人が生まれてしまうなどの悪影響を及ぼします。チーム全体の生産性が悪くなってしまうため、チームで仕事の進め方を共有してください。

 

仕事の進め方の統一方法として、もっとも一般的なもので「業務マニュアルの作成」が挙げられます。チーム全体で全体がマニュアルを目安に業務を遂行すれば、チームの生産性低下防止につながるでしょう。

 

前項で解説したメンバーの個性を活かすためにも、まずは基礎的な進め方の統一を目指すようにしてください。

仕事をしやすい環境にする

仕事をしやすい環境を構築すれば、結果的にチームの力を高めることにつながります。メンバーそれぞれが自身の業務に取り組みやすい環境を構築できていないと、業務効率の低下を招いてしまうでしょう。

 

まずは優先すべき業務を決めてそこに必要な人員を確保する、ツールを活用しながら効率的に仕事を進めるなど、仕事を進めやすい環境作りを行うようにしてください。

 

これは、チーム内での亀裂なども含まれます。メンバーの不和が原因で仕事に取り組みにくい環境が生まれてしまうと、全体の力を発揮できなくなってしまいます。チームのリーダーに任命された場合は、人間関係も含めて全員が仕事に取り組みやすい環境を作るように意識しましょう。

チーム運営に必要なスキル

チームの力を生かす方法について理解したところで、ここからはチームを運営していくにあたって必要となるスキルを紹介していきます。代表的なスキルとしては、以下の3つが挙げられます。

 

  • コミュニケーション能力
  • リーダーシップ
  • タスク管理能力

 

それぞれの項目について具体的に解説していくので、これからチーム運営に携わる方などは、ぜひ参考にしてみてください。

コミュニケーション能力

チーム運営には、コミュニケーション能力が必須といえます。これはメンバーとの円滑なコミュニケーションを行うことで、チームとしての結束を高められるためです。

 

チームを運営していくにあたって、メンバーそれぞれの進捗、チーム現状の把握、モチベーションの向上など、全体の生産性を高めるために積極的なコミュニケーションは欠かせません。

 

仕事をしやすい環境を作るためにも重要なことなので、チームのリーダーとして従事する場合は、メンバーと積極的に交流を図るようにしましょう。

リーダーシップ

チームを引っ張っていくために、リーダーシップは欠かせないスキルです。

 

ここでいう「リーダーシップ」とは、ただ単にメンバーに指示を出して業務をこなしてもらうことではありません。ただ必要な指示を出すだけならば、誰がチームを率いても良いことになってしまいます。

 

正しいリーダーシップには、「この人の指示なら信じられる」、「この人について行こう」とメンバーに思ってもらえることが大切なのです。リーダーシップが発揮できないと、全員の気持ちが乱れてしまい、結果的にメンバーが同じ方向を向くことができなくなってしまいます。

 

これらのことから、チーム運営にリーダーシップスキルは必須といえるでしょう。

タスク管理能力

チームのリーダーは、メンバーそれぞれのタスクを管理する必要があります。個々のタスクを管理しきれていないと、メンバーの負荷が増えて業務の進行に支障が出てしまうためです。

 

誰が今何をやっているのか、負担が大きいのは誰なのか、それをカバーできる人はいるのかなど、リーダーとして全体のタスクがどのようになっているのかしっかりと管理できるようにしましょう。

 

仕事の進め方が統一できているかなどを判断するためにも、タスク管理能力は重要なスキルといえます。

チーム運営で失敗してしまう理由

先ほどチームの力を最大限に生かすための方法について解説しましたが、チームの運営がうまくいかない場合にはどのような原因があるのでしょうか。ここからはチーム運営が失敗してしまう主な理由を3つ紹介していきます。

 

  • メンバー間の対立
  • 目的が不明瞭
  • 多数決を優先

 

それぞれの理由について、1つずつ見ていきましょう。

メンバー間で対立が起きる

チーム運営でもっとも失敗しやすい理由として、メンバー間で対立が起きてしまうことが挙げられます。

 

同じ目標を共有しているとはいえ、メンバー同士の意見が噛み合わないこともあるでしょう。そういったことが原因で亀裂が生じてしまうと、そこからどんどんチームの運営は悪化していきます。

 

メンバー間に対立が発生した際は、チームリーダーがしっかりと役割を果たすことが重要です。メンバーの意見に耳を傾けて双方の着地点を見つけられれば、チーム間で問題が起きたとしても、わだかまりを残さずに運営を続けられるでしょう。

目的が明確になっていない

2つ目の失敗理由としては、目的が明確になっていないことが挙げられます。

 

チームとしての目的が曖昧になっていたり、方向性が定まっていなかったりするとチームが迷走してしまい、うまく回らなくなってしまうでしょう。また、それぞれの役割や運営方法についても同様です。

 

これらのことを避けるために、チーム作りを行う際はまずはじめに目的を明確化する必要があります。これからチーム作りを行う、チーム運営をはじめていくという場合は、不明瞭な状態で開始してメンバーを混乱させないように注意しましょう。

多数決による決定に重きを置かない

チーム運営で多数決による決定に重きが置かれている場合も、チーム運営に悪影響が及んでしまいます。

 

たしかに、多数決により意見がまとまればチーム全体の納得感は高まります。しかし、メンバー間で意見が割れたときやすぐに決定を迫られるようなときにも、多数決による決定に重きを置いてしまっては、チーム内にわだかまりが生まれて、チームがうまく回らなくなってしまいます。

 

もちろん、メンバーの意見を取り入れながら意思決定をすることは大切ですが、最終的な決断はリーダーや専門家が担うようにすると良いでしょう。こういった場面でも、リーダーシップが必要とされているのです。

まとめ

当記事では、チーム運営に関して詳しく解説させていただきました。ビジネスシーンにおいては、チームとしての力を最大限に発揮することによって、個人では成し得ない成果を得られます。

 

当然うまく行く場面ばかりではなく、チーム内でトラブルが起きてしまうこともあるでしょう。しかし、そういった場合にはチームをまとめるリーダーの力が必要不可欠です。これからチーム運営を行う、チームのリーダーになるという人は、必要なスキルをしっかりと身に付けていきましょう。

 

また、チーム運営についてさらに詳しく知りたい方は、下記の資料もご参照ください。

 

監修者

広瀬好伸
株式会社ビーワンカレッジ 代表取締役社長

プロフィール

京都大学経済学部卒、あずさ監査法⼈にてIPO準備や銀⾏監査に従事。
起業後、公認会計⼠・税理⼠として、上場企業役員、IPO、M&A、企業再⽣、社外CFOなどを通じて600社以上の事業に関わる。

公認会計士、 IPOコンサルタント、社外役員として計4度の上場を経験。
株式会社i-plug社外役員、株式会社NATTY SWANKY社外役員。

成長スピードの早い企業におけるKPIマネジメントやファイナンス、上場準備や上場後の予算管理精度の高度化といった経験を踏まえ、KPIのスペシャリストとして、日本初のKPIマネジメント特化SaaS「Scale Cloud」の開発・提供やコンサルティングに注力。
従来のマネジメント手法を飛躍的に進化させ、企業の事業拡大に貢献中。

講演実績

株式会社セールスフォース・ドットコム、株式会社ストライク、株式会社プロネクサス、株式会社i-plug、株式会社識学、株式会社ZUU、株式会社あしたのチーム、ジャフコグループ株式会社、トビラシステムズ株式会社、株式会社琉球アスティーダスポーツクラブなどの主催セミナー、日本スタートアップ支援協会などの経営者団体、HRカンファレンスなどのカンファレンス、関西フューチャーサミットなどのスタートアップイベントなどにおける講演やピッチも実績多数。

論文

『経営指標とKPI の融合による意思決定と行動の全体最適化』(人工知能学会 知識流通ネットワーク研究会)

特許

「組織の経営指標情報を、経営判断に関する項目に細分化し、項目同士の関連性を見つけて順位付けし、経営に重要な項目を見つけ出せる経営支援システム」(特許第6842627号)

アクセラレーションプログラム

OIH(大阪イノベーションハブ)を拠点として、有限責任監査法人トーマツ大阪事務所が運営するシードアクセラレーションプログラム「OSAP」採択。

取材実績

日本経済新聞、日経産業新聞、フジサンケイビジネスアイ、週刊ダイヤモンド、Startup Times、KANSAI STARTUP NEWSなど。

著書

『飲食店経営成功バイブル 1店舗から多店舗展開 23の失敗事例から学ぶ「お金」の壁の乗り越え方』(合同フォレスト)

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